今日は、病院にいきました。
高齢者の仲間入りをしてからは、病院も三つ四つと掛け持ちになりました。
といっても、一日に二つが限度ですけどね。
嫁様は、眼科。
私は呼吸器科。
嫁様は、かなり目が悪い。
白内障と緑内障の二つを患っていて、クルマの運転も無理があります。
標識が見えない、読み取れない。
信号にさしかかると、「いま 青、赤?」と聴いてくるのですね。
青信号というのは、無いんでしたっけ。
実際は、赤、黄色、緑。
それに私は、「はい、信号は赤ですよ」 とか、
「はい、信号が変りますよ」とか、
遅ればせに指示をだします。
「こんなことをしていて、良いのかな。さっさと免許返納しろよ」と心に思ったりしながら。
今日も、そんな具合に、おっかなびっくり 眼科クリニックにいきました。
眼科はいつも混んでいますね。
ほとんどが高齢者。
私も例に漏れずで、視力の改善はほとんど期待がもてないのですが、なんとか現状維持のために、薬をもらいに来ている、というのが共通の有様です。
問題は、検査や診察が終わって、ながいこと待たされて、やっと会計がすんで、お支払いというステージで起きました。
「自動精算機が設置されましたから、お支払いはそちらでお願いします。このバー・コードをかざすだけで、支払いがすむようになってますから。」
と言われた嫁様は、たちまちパニックに陥りました。
自動精算機の前にたって、「バー・コードって何よ!どこに どうかざすのよ?
」
わけがわからなくなって、自動精算機の前に立ち尽くしています。
私が、「診察券の この網目のような四角形のところを、そこの光があたってるところにかざすんだよ」
しかし 白内障と緑内障を病んでいる嫁様には、精算機のどこにかざすのかがわからない。
なんとか手を添えて、バー・コードを機械に読み取らせると、機械がたちどころにしゃべり始めましたね。
「表示されている金額を挿入口に入れてください」
嫁様は、大きい金額の紙幣で支払って、おつりを貰う、というよりも、
いつも大小紙幣と硬貨をぴったりにとりそろえて支払うひとですから、
紙幣貨幣を選ぶのに時間がかかります。貨幣も100円と1円の見分けが おいそれとはできない。
自動精算機は、支払いが済むまで「表示されている金額を挿入口に入れてください」を何度もくりかえします。
それもかなり大きなボリュームで。
これで鬼嫁さんは狂っちゃいましたね。舌打ちをして、財布を持つ手が震えだし、機械に襲いかかりそうな剣幕。
致し方なく、私がかわりに大きい紙幣だけで支払いを済ますと、機械が
「おつりをお取りください!」
「書類が出ますから、忘れずにおとりください」
いちばん上の部分からせり上がってきたぺーパーを引き抜いて、嫁様を押すようにして、早早に退散しました。
病院の待合室には、かなり大勢の患者さんやらがいて、衆人環視のなかでのトラブルでしたから、恥ずかしいやら悔しいやら、散々な昼下がりでした
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