5.テレビのリモコンが飛んでくる!
テレビのチャンネル争いというのは、どこの家庭でも見受けられるのかもしれない。
わが家では、チャンネル争いになることはない。
しばらく前までは、お昼12時のニュースと夕方7時のニュースは、定刻に見ていた、
あるいは見ることができた。
だが いつの間にか、それがなくなった。
奥さんが昼夜の別なく、録画したドラマを観るからだ。
だからといって ニュースは観ないのかというと、それはそれで録画で見るのである。
録画されたニュースって、どうなのよ!
さめたお茶のようなもの
気の抜けたビールのようなもの
と古風な私は思うのですが。
それでも私は家内の平和のために逆らわない。
気の抜けたビールでも、ビールはビールだから、
と自分に言い聞かせて 唯々諾々やってます。
たしかに 昔 渋谷に「ニュース映画館」てのあったよな?
ちょっとした隙間時間に面白く観ていた。
あれと、いまこうして録画されたニュースとどう違うんだろう。
などとノスタルジックに心慰め、諦め、だまりこくっている。
なのでチャンネル争いは起きないのです。
だけど問題は深刻かも知れません。
奥さんは、録画したドラマを延々見続けるのですね。
刑事物、犯罪捜査物、遺留捜査とか捜査一課長物とか、延々見続ける。
私は心配になります。
一日にいったい いくつ死体を観ることになるんだろう。
そのうち死体慣れしてしまうんじゃないの?
そんな心配は序の口です。
奥さんは、延々続く死体ドラマを見続けながら、眠気に襲われて眠ってしまうのです。
夜眠れないといって睡眠薬とナイトキャップを30年続けながら、
夜昼ドラマを観ていると眠気に襲われてながら、
30分1時間と眠ってしまう。
これでは、ドラマのストーリーもわかりませんよね。
だからしょっちゅうドラマに言いがかりをつけていますね。
「わっかりにくいよね、このドラマ」
「このドラマ なにを言いたいの」
そこで巻き戻したり、早送りしたり、やりたいほうだい。
ドラマの物語性も時間構成もシッチャカメッチャカ。
わかりにくいの当たり前でしょ!
わかりにくいというので、同じドラマを3回くり返してみている。
この支離滅裂に付き合うのは、本当に危険だとおもいます。
認知症は一気に悪化する。
これがいちばんの心配です。
だから私は言ったのですね。
「あまり昼ドラなんて観ない方がいいんじゃない!」
「すくなくとも同じのを3回観るというのは止めようよ!」
するとテレビのリモコンが飛んできましたね。
普段からテレビが思うように行かないというので投げつけられ、叩きつけられて、
電池収納ボックスの蓋が飛んでしまっている無残なテレビのリモコン
もう操作不能に陥っていて、いくらボタン押しても画面が動かないのです。
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