リビングが新聞の切れ端で埋め尽くされ

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リビングが新聞の切れ端で埋め尽くされそう。

と言ってはすこし言い過ぎだが、とにかく新聞の端切れが散乱している。

嫁殿が次々に破いて放り出しているからである。

怒り狂って破り撒くのとは、すこしちがうようだ。

新聞を一度開いてから、びりびりと引き裂くのである。

ひと手間多い。

これだと、怒りの直接表現にならなくて、ビリビリの音を楽しんでいるようなところがある。

ほかにも、いろいろなものが放られている。
のど飴の袋とか、
小イワシせんべいの缶だとか。
テレビのリモコンとか。

これは危ないとみたので

「機械はやめておいた方がいいよ」

と声をかけたので、ラップトップのパソコンだけは、

頭の上まで持ち上げられたのが、

いくらかそっとソファーの上に放り出されただけですんだ。

リモコンは、すでに時遅しで、

床に放り出されて、電池ボックスの蓋が取れて、電池がひとつなくなっている。

一日中テレビを観て過ごす嫁殿には、リモコンを破壊したらこまるだろうに、と思ったりする。

そもそもの始まりは、昼食の後に何かデザートでも食べる?

となったことによる。

何事でもない茶飯事だが、嫁殿はここでかなりボリユーミーなケーキを持ち出してきた。

「いま ご飯食べたばっかでしょう」

といささかむっとして答えた。

内心では、糖尿病の治療中で甘い物は控えないといけないのに、
すこしは気をつかってくれよ、とさけびたいところなのだが。


「食べ過ぎじゃないの」

「いいよ、私一人で食べる。あなたにはもう、何もあげない」

と、いつもながらのネガティブな嫌がらせが返ってくる。

そこでつい返してしまったのですね。

「そういう言い方 やめなよ!みっともないよ!」

この「みっともない」が気に障ったようですね。
最悪の物飛ばし暴力が始まってしまいました。

これが事件の全貌。なんとも発育不全な、ガキっぽいなりゆきでした。

でも、これで今晩の夕食もナシ!なのですよ。

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